中学受験の理科 植物の覚え方~脳のしくみを利用して効率よく!
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2024/02/03
「うちの子は自然が好きなのに、理科の点が取れません。」という質問を受ける事があります。どんなに自然が好きでも、理科の点数はとれません。知識テーマは、覚える必要があるからです。
「うちの子は昆虫が嫌いなので、覚えられません。」という質問もあります。「覚える」という事と、「好き・きらい」「とくい・にがて」とは、全く関係がありません。
学校で、きらいな人の名前が覚えられないという人は、いません。同級生の名前を覚えられない人も、いません。名前を覚えるのに、一生けんめい努力している人は、いるでしょうか。とても少ないと思います。
では、なぜ覚えられるのでしょうか。それは、毎日学校に行くからです。毎日接しているうちに、自然と覚えてしまうのです。
人間の脳は、毎日ふれるものを覚えてしまうようになっています。逆に、毎日学校に行って、絶対に一人も名前を覚えるなと言われて、そんな事できる人がいるでしょうか。不可能ですよね。
1つのテーマで、覚える項目の数が少ないのであれば、ゴロ合わせを使えば良いでしょう。でも、例えば植物分類で覚える植物は非常に多く、ゴロ合わせは使えません。これを覚える方法は、他のテーマと全く違うのです。
本番までに与えられた時間の量は同じなのに、なぜ生徒によって結果が違うのか。それは、時間の使いかたが異なるからです。どうせなら近道で確実に効率よく合格に向かって進んでいきましょう! くわしくは、以下からどうぞ。
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【植物の覚え方】覚える方法とは?
植物の分類と名前は、脳のしくみを利用して効率よく覚えましょう。1日に5~10分を、毎日使ってください。
それ以上の時間を使っても、どうせ忘れるのでムダです。
1日目に、5~10分で、最初から出来る範囲で覚えます。一生懸命やる必要はありません。ボーっとながめる程度です。2日目には、その続きを覚えます。
3日目・4日目と続きを覚えていき、最後までいったら元に戻ります。元に戻った時には、たぶん1つも覚えていないでしょうが、普通のヒトならそれが当たり前です。
かまわず同じ事を続けてください。 3回目に戻った時にも、まったく覚えていないでしょう。かまわず続けます。何回かくりかえすうちに、1つか2つくらいを覚えている事に気づくはずです。
さらにくりかえすうちに、2つが3つに、さらに4つ5つと増えていきます。学習というものは、時間がたつほど加速していくのです。
覚えるのをあきらめる人は、最初の2週間以内で止めてしまうから。やっぱり無理と思って、あきらめてしまいます。もう少し続ければ自然に覚えられるのに、もったいない事です。
要するに、毎日5~10分ほどの時間を使って触れ続ける事で、いつの間にか覚えてしまいますので、気楽にやってください。中学受験に必要な植物分類であれば、1ケ月ほどで覚える事ができるでしょう。
【植物の覚え方】覚えるための優先順位とは?
では、具体的に理科の植物分類で、どのようにすれば良いかを説明します。
ものごとには基本パターンがありますから、覚えるのは例外からです。例外さえ覚えてしまえば、残りは基本パターンなので、点を取るために効率が良いのです。
植物分類を覚えるための優先順位は、次のとおおりです。なお、単語の意味は解説しませんので、分からない場合は教科書で調べてください。
1 まず、「裸子植物」を覚えます。マツ・スギ・ヒノキ・イチョウと、リズムで一気に覚えてください。この4つだけで充分です。
植物の基本は、「虫ばい花」「両性花」。裸子植物は「風ばい花」「単性花」なので、完全に例外といえます。なかま分けの問題において、裸子植物は別物であり、これを覚えるだけで点を取れますから、お得ですよ。
マツの特ちょう
⇒ 中学受験 理科 植物~マツ(裸子植物)の特ちょう
スギの特ちょう
⇒ 中学受験 理科 植物~スギ(裸子植物)の特ちょう
ヒノキの特ちょう
⇒ 中学受験 理科 植物~ヒノキ(裸子植物)の特ちょう
イチョウの特ちょう
⇒ 中学受験 理科 植物~イチョウ(裸子植物)の特ちょう
2 毎日食べているご飯は「イネ科」ですが、理科的にはとても大事な植物。「風ばい花」だからです。「イネ科」の植物を覚えてしまえば、「風ばい花」の暗記は完了した事になります。
まずは、イネ・ムギ・トウモロコシを、リズムで一気に覚えましょう。1秒以内で言えるようになったら、ススキ・エノコログサを追加してください。
イネの特ちょう
⇒ 中学受験 理科 植物~イネ(被子植物 イネ科)の特ちょう
ムギの特ちょう
⇒ 中学受験 理科 植物~ムギ(被子植物 イネ科)の特ちょう
トウモロコシの特ちょう
⇒ 中学受験 理科 植物~トウモロコシ(被子植物 イネ科)の特ちょう
ススキの特ちょう
⇒ 中学受験 理科 植物~ススキ(被子植物 イネ科)の特ちょう
エノコログサの特ちょう
⇒ 中学受験 理科 植物~エノコログサ(被子植物 イネ科)の特ちょう
3 「ウリ科」の植物はとても身近ですが、これも役に立ちます。「単性花」だからです。「ウリ科」の植物を覚えてしまえば、「単性花」の暗記は完了した事になります。
ウリ・ヘチマ・キュウリ・カボチャ・スイカ・ユウガオを、まず覚えてください。これらが「ウリ科」というのは、何となく分かると思います。これで、「風ばい花」と「単性花」の暗記が完了しました。
4 ユウガオが出たので、ついでに。残りのアサガオ・ヒルガオ・ヨルガオは、「ヒルガオ科」ですから、覚えてしまいましょう。あと、サツマイモも「ヒルガオ科」なので、覚えましょう。
5 サツマイモが出たので、次に身近なジャガイモの仲間である、「ナス科」を覚えましょう。ナス・トマト・ピーマン・ジャガイモです。ナス・トマト・ピーマンは、種の様子がとても似ているので、分かりやすいと思います。
以上を覚えたら、あとは少しづつ加えていきましょう。
植物分類について、さらに深く解説します。以下の記事を参考にしてください。
⇒ 中学受験の理科 植物分類いろいろ~ウリ科・イネ科・裸子植物お得です
【植物の覚え方】さらに覚えるための優先順位とは?
以下に、優先順位の高いものを、あげておきます。繰り返しますが、1日に5~10分以上は使わないでください。
1 双子葉植物
(1)離弁花
・アブラナ科:キャベツ・ダイコン・アブラナ・ナズナ
・バラ科:サクラ・バラ・モモ・リンゴ・イチゴ
・マメ科:インゲンマメ・エンドウ・ソラマメ・アズキ・シロツメクサ
(2)合弁花
・キク科:キク・タンポポ・コスモス・ダリア・ヒマワリ・ヒメジョオン・ハルジオン
・ツツジ科:ツツジ・サツキ
2 単子葉植物
・ユリ科:ユリ・チューリップ・タマネギ
タマネギを食べる前に、よく観察してみてください。青いスジは、葉脈です。
ユリ科植物の球根は、子どもたちのため、葉に栄養をたくわえているのですね。
【注意】
遺伝子の分析による最新の研究によると、タマネギは「ヒガンバナ科」に分類されています。
・アヤメ科:アヤメ・ハナショウブ・カキツバタ
仕上げとして、問題演習に取りくんでみましょう。
【問題演習:植物分類1】
⇒ 中学受験の理科 植物分類についての問題演習と解説【1】
【問題演習:植物分類2】
⇒ 中学受験の理科 植物分類についての問題演習と解説【2】
【問題演習:植物分類3】
⇒ 中学受験の理科 植物分類についての問題演習と解説【3】
植物について、最後のテーマは「呼吸と光合成」です。以下の記事で、じっくりと取り組んでくださいね。
⇒ 中学受験の理科 植物の呼吸と光合成~これだけの理解で基本は完ペキ
2020年10月の赤本・2021年11月の青本に続き、2022年12月エール出版社から、全国の書店で偏差値アップの決定版ついに公開!
くわしくは、以下の記事をご覧ください。
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