中学受験の理科 植物の種子と発芽
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2022/12/08
【種子(植物)も卵(動物)も、かたい皮やカラでおおわれているのはなぜ?】
敵から守るためと答える人が多いのですが、そうではありません。卵は、栄養が豊富です。敵が見つけてしまえば、わって食べてしまいます。
生き物にとって最大の敵の一つが、「乾燥(かんそう)」です。水中動物が進化して陸上で生活を始めるようになった時、これまで経験してこなかった乾燥(かんそう)との戦いが始まりました。
動物は乾燥(かんそう)から卵を守るために、卵をかたいカラでおおう事にしました。
植物は冬越しで乾燥(かんそう)から種子を守るために、種子をかたい皮でおおう事にしたのです。
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最初に種子から出てくるのは何?
ほとんどの種子は、最初に根が出てきます。なかにはイネのように、芽から出るものもあります。
ティッシュペーパーをしめらせて種子を置いておくと、発芽のようすを観察できるのでやってみましょう。その後、根は水を求めて下へ下へ、芽は光を求めて上へ上へとのびていきます。
「芽」は子葉です。やがて一人前に育っていく幼い芽(幼芽:ようが)を、外がわから子葉が守っています。
地中の種子が発芽して地上に出てくる時、最初に観察できるのは幼芽を守る子葉です。芽(子葉と幼芽)をささえるのが「はいじく」、「幼根(よう根)」は根になっていきます。
芽が地上に出たら、子葉は役割を終えてかれてしまいます。あとは幼芽がすくすくと育つだけです。
すべての物には役割があり、それぞれが役割をはたすから全体の目的がかなうという所がおもしろいですね。
発芽の3条件と成長の5条件
種子が発芽するために必要な条件は、以下の3つです。しめらせたティッシュペーパーに種子を置けば発芽することから、土は発芽の条件でないことが分かります。
- 水
- 空気(酸素)
- 適温
生物が生きるためには酸素と栄養が必要で、栄養は種子の中に用意されており、酸素は空気から取りこみます。酸素と栄養をすべての細胞に届けるため、必要となるのが水分です。
せっかく発芽しても、育つのに適した温度でなければ意味がないので、適温という環境が整うまで発芽しません。
育ち続けるためには、発芽の3条件に加えて、さらに2つの条件が必要となります。
- 肥料
- 光
生物が生きるために必要なのは酸素と栄養ですが、植物は光合成によって、どちらも自分でつくることができます。育つために必要な「肥料」は、栄養と異なることに注意してください。
詳しくは、以下の記事で確認しておきましょう。
⇒ 中学受験の理科 栄養と肥料のちがい
種子の中には、一人前になるまでの栄養が用意されており、その後は自分の力で育っていきます。
自分の力で生きていくために必要な「酸素」と「栄養」は、光合成によってみずから生産するわけです。そのために、光は欠かせません。
なお、光のない夜には、光合成を行えません。栄養は体にたくわえられますが、酸素をたくわえることはできないため、夜のあいだは酸素を空気中から取りこみます。
詳しくは、以下の記事で確認してください。
⇒ 中学受験の理科 植物の呼吸と光合成~これだけの理解で基本は完ペキ
発芽に必要な3条件のうち「水」と「空気(酸素)」は、発芽の解説と同じ理由で成長のために欠かせません(夜は空気中の酸素が必要)。
「適温」も成長には必要で、秋から冬にかけて適温の環境でなくなると、冬ごしの状態で春を待ちます。
発芽と成長の条件を確認する問題演習を行ってみましょう。
⇒ 中学受験の理科 植物の発芽と成長~条件を調べる実験の問題演習と解説
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