中学受験の理科 天体(太陽/月/星/地球)の基本を確認しましょう!

本番までの限られた時間を、もっと効率よく使いましょう! 以下の記事を、ご覧ください。
中学受験の理科【偏差値アップの勉強法】合格のカギは4つだけ!

                          

2019/07/11

 

中学受験の理科で、天体の主役といえば、「太陽」「月」「星」。「地球」との関係がそれぞれ異なるので、テーマごとに何の条件が異なっているのか、頭の中を切りかえながら学習を進めてください。

「太陽」は当サイト、「月」と「星」は「理科の核心」で整理していますから、そちらでじっくり取り組んでいただくとして、ここでは天体テーマ全般に関する基本中の基本を、取りあげます。

 

各テーマに深く入りすぎて、いがいにも基本を忘れ去る人が多かったりするので、いったん天体の常識というものを、確認してみることも必要でしょう。

天体とは、テキストの中に存在するのではなく、宇宙という立体空間を、いま現在も漂い続けているのです。少なくとも、夜空を自分の目で確かめ実感してから、テキストによる学習を進めてください。

 

たとえば、「太陽・月」と、「星」は、地球との関係という意味で、完全に次元の異なる世界といえます。その違いとは、何でしょうか?

受験勉強はもちろん大切ですが、私たちは宇宙を学んでいるのですから、じっさいの姿を知ったうえで、次に進んでいきましょう!

 

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「月」は地球の衛星で、地球にもっとも近い天体です。太陽系の中心である「太陽」も、地球にとっては身近な存在といえます。

  • 地球と月の距離  : 約38万km
  • 地球と太陽の距離 : 約1億5000万km

 

ところが、「星」は気が遠くなるほどかなたにあり、地球に近く全天でもっとも明るいシリウスでも、地球からの距離は8.6光年。1光年は約9兆4600億kmですから、すでに太陽系の世界とは次元が異なります。

参考までに、中学受験で登場するおもな星について、地球からの距離は次のようになります(覚える必要はありません)。

 

 

【夏の大三角】

ベガ(こと座、白色)    :  25光年

アルタイル(わし座、白色) :  16光年

デネブ(はくちょう座、白色):1800光年

 

【冬の大三角】

シリウス(おおいぬ座、白色)  : 8.6光年

プロキオン(こいぬ座、黄色)  :  11光年

ベテルギウス(オリオン座、赤色):500光年

 

リゲル(オリオン座、青白色):460光年

 

北極星(こぐま座の2等星)  :430光年

 

銀河系の直径は、約10万光年。太陽系は、銀河系の中心から、約3万光年の位置にあります。

さらに、多くの銀河系が集まって銀河団、銀河団が集まって超銀河団など、宇宙は果てしなく広がるのです。

 

地球人は「自転」とか「公転」とか言っていますが、遠い「星」から見れば、地球の自転も公転も大きな違いはありません。

おおげさに「地球の公転半径」と定義している距離も、はるかな宇宙においては点にもならないほど。自転でクルクル回りながら、同じ場所で公転としてもクルクル回っているようなものです。

 

さて、前置きが長くなりました。ここから先は、もう少し具体的な話に移ります。

 

星座早見

 

天体で最初に理解しておくべきことは、空の方角でしょう。私たちがふだん使う地図は、地面上の場所を示すものですが、天体の場合は空を見上げているのですから、天空上の場所を示す地図も必要になってきます。

それが、星座早見盤(または星座早見)。小学4年生で、完全に理解しておくべき内容です。

 

空の方角は、天体における基本中の基本ですから、念のためこの場で頭を整理しておきましょう。

たとえば、南の空にある星を調べるときには、星座早見盤の「南」と書かれている部分を下に向けます。「星座盤(A)」の月日と、「地平盤(B)」の時刻を合わせて、星座早見盤と星空と見比べるわけです。

 

星座早見盤の「C」は北極星(「円盤=天空」の中心)、「D」は天頂「E」は地平線で、方角(F: 東、G: 西、H: 北、I: 南)も印刷されています。

このとき、北が上で南が下なのに、なぜ東は左なのか、という点が天体における「最初の一歩」。質問しても、正確に答える生徒は非常に少ないです。

 

「地面と空は逆だからです。」と自信満々に答える生徒にかぎって、じつはそのように暗記しているだけで、なぜ逆なのかを質問すると黙ってしまいます。

何度でもくりかえしますが、これは天体の基本なのですから、暗記せずに体感してください。脳ではなく、カラダで常識を身につけるのです。

 

 

板書やテキストを「見て理解」するのでなく、完全に自分が「観測者(図の赤丸)」となりきってください。

まず、南の地平線に向いて、少しずつ空を見上げていきます。黄色の星あたりにたどり着いたとき、北は顔の上方向で、南が顔の下方向になっているはず。そのとき、向かって右方向が西で、左方向は東だということを、体感できますか?

 

このようにして、板書やテキストの中で自分が体感することこそ、まさに【天体の学習方法】といえるのです。

 

夏の大三角 はくちょう座

 

「にぎりこぶしを、星空に向かって伸ばしたとき、夏の大三角の三辺は、それぞれこぶし何個分でしたか?」と出題されて、目が点にならないよう、ちゃんと星空をながめておいてくださいね。

デネブとは、アラビア語で「(めんどりの)尾」を意味する単語だそうですが、天頂で羽ばたく白い尾の白鳥は、どちらの方角に向かっているのでしょうか?

 

白鳥は、ちょうど川の真ん中あたりを、赤い矢印の方角に向かって飛んでいます。

ちなみに、こと座のベガ(おりひめ星)は川岸で、わし座のアルタイル(ひこ星)が川につかっていることは、覚えておいてください。

 

 

話を、はくちょう座にもどします。そもそも、「夏の大三角」が天頂あたりを通るということは、「夏至の日の太陽」よりも長い時間をかけて、天空を移動するということです。

天頂あたりのようすを、さらに詳しく見てみると、ベガとデネブは天頂よりも少し北側、アルタイルは南側を通っていることが分かります。

 

ベガとデネブは、ほとんど同じ道を通って東から西に進みますから、ベガから見てデネブの方向はつねに東、逆にデネブから見てベガはつねに西の方向にあります。

ベガ、デネブから見て、アルタイルは南、逆にアルタイルからはベガ、デネブが北方向です。

 

はくちょう座が天頂で目指す方角は、ベガ(西の方向)とアルタイル(南の方向)の真ん中あたりでしたから、「西南の方向」ということになります。

 

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テキストで「地球」と「月」を見ていると、じっさいの宇宙空間のようすが、分からなくなってしまうかもしれません。知識として頭の中にあるのは、次のような情報です。

  • 月の直径       : 約  3500km
  • 地球の直径    : 約13000km(月の約4倍)
  • 地球と月の距離  : 約38万km(地球の直径の約30倍)
  • 太陽の直径    : 約140万km(地球の約100倍、月の約400倍)
  • 地球と太陽の距離 : 約1億5000万km(「地球」と「月」の距離の約400倍)

 

「地球」から「太陽」までの距離は「月」までの約400倍、「太陽」の直径も「月」の約400倍ですから、「太陽」と「月」は「地球」から同じ大きさに見える、ということは理解できるでしょう。

ところが、これらの情報をもとにして「月」と「地球」の関係を図にしてみると、上図のようになります。くり返しますが、「地球」の直径は「月」の4倍、「地球」から「月」までの距離は、「地球」の直径の約30倍なのです。

 

月食と日食

ふだんテキストで見なれた「地球」と「月」は、宇宙空間ではこれほど離れているということです。では、「月食」や「日食」とは、どのような現象なのでしょうか。

図で「太陽」が左側にあれば、宇宙空間には「地球」の影が右側に伸びて、「月」が地球の影に入り、「月食」が起こります。

 

「地球」の直径を1センチメートルとしたとき、「太陽」は、100メートル先にある直径1メートルの球です。

その「太陽」と「地球」のあいだに「月」がやってきて、「月」にかくれて「太陽」が見えなくなるのですから、日食が宇宙空間において、どれほど奇跡的な現象であるか実感できるでしょう。

 

月の公転

 

天体は常に宇宙の立体空間を移動していますから、たとえばテキストの中心に「地球」があって、そのまわりを「月」が公転していたとして、その「地球」だって動いています。

つまり、「星」「太陽」「月」「地球」はつねに、宇宙空間のなかで、お互いの関係が変化するということです。

 

図のA点にある「地球」に対して、「月」がC点にあったとします。ちなみに、ここでは説明しませんが、C点の月は「新月」。

「月」が「地球」のまわりを公転しているときも、「地球」は「太陽」のまわりを公転しているわけです。

 

「月」が「C→D→E→F」と移動して、約1ヶ月後に再び「新月」になるとき、「地球」は公転してB点へ。

ということは、月の動きというのは、単純に地球のまわりを回転運動しているのではなく、「らせん運動」をしながら、地球とともに太陽のまわりを移動していることになります。

 

こうして、「月」と「地球」は1年かけて、太陽との位置関係を変えながら四季をむかえているし、たとえば「満月」もつねに同じ見えかたをするのではなく、1年のあいだに見えかたも変わるのです。

詳しくは、「理科の核心」でじっくりと学習してください。

 

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太陽

 

「太陽」で理解すべき基本の内容は、すでに当サイトで整理しました。ここで取りあげるのは、天体の常識と考えてください(数字を覚える必要はありません)。

太陽系のご主人さま「太陽」は、とても軽い恒星です。重さは地球の約33万倍で、体積は地球の約130万倍、かたい地面におおわれるのではなく、気体の集まりといえます。

 

気体の「太陽」が自転していることは、黒点を観察することによって分かります。黒点が「太陽」の表面にくっついて、「太陽」の活動とともに移動していくからです。

「太陽」の自転の向きは地球と同じで、地球の北極側から見て反時計回り。自転のスピードは、赤道あたりで1回転に約27日、緯度30度あたりでは約28日以上と、場所によって自転の速さも異なります。

 

中心の温度は約1500万度、表面が約6000度。黒点が黒く見えるのは、約4500度とまわりよりも温度が低いからです。中心から離れているコロナが、約100万度以上もあるとは、不思議なことですね。

ちなみに、物体から放たれる光の色は、その温度によって決まります。つまり、同じ色の恒星は表面温度も同じということ。北極星は太陽と同じ黄色ですから、表面温度も「太陽」と同じです。

 

念のため確認しておきますが、「月も黄色だから、表面温度は6000度なんだー!」なんて思わないでくださいね。「月」は自分で光を放っているのでなく、「太陽」の光を反射しているだけですよ!

 

南中高度

 

「太陽」と「地球」の関係について、とても有名な話が、ギリシアのエラトステネス(紀元前275年~紀元前194年)。彼は、2つの地点における南中高度の違いから、世界で最初に地球の大きさを測りました。

具体的な考え方は、次のようなものです。

 

アレキサンドリア(図の青色)の真南に位置するシエネ(図の赤色)では、毎年「夏至の日」の正午、井戸の奥深くにある底にまで、日光が届いたそうです。つまり、このときシエネの天頂に、太陽が位置するということです。

同じ時刻に、アレキサンドリアにおける太陽の位置は、天頂から7.2度はなれていました。シエネとアレキサンドリアの距離が、約925キロメートルあることは、すでに分かっています。

 

そこでエラトステネスは、地球を球体と考えたとき、925キロメートルが7.2度にあたるのだから、360度(7.2度の50倍)の円周全体は、4万6250キロメートル(925キロメートルの50倍)であると計算しました。

2000年以上も前に推測した数字と、実際の距離との誤差は、16パーセントです。

 

以上の話と、当サイトの「太陽」で学ぶ内容を合わせると、シエネの緯度を求めることができます。

 

「夏至の日」における、シエネの南中高度が90度なので、

90度-シエネの緯度+23.4度=90度(南中高度)

 

つまり、シエネの緯度は、23.4度だったということです。

 

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地球

 

最後は、「地球」の環境問題です。

「月」と「地球」は近くにありながら、地球に大気があり、月にはありません。

 

「月」も「地球」も「太陽」にあたためられるのですが、「月」の場合は熱が冷たい宇宙に向けて放出され続けるため、表面温度の平均は「マイナス23度」といわれます。

いっぽう、「地球」の大気中には温室効果ガスが含まれ、宇宙に向かう熱を吸収して、「地球」にもどすはたらきをしてます。そのため、まさに温室効果によって、地球の冷却を防いでいるのです。

 

あたたかい「地球」は、温室効果ガスのおかげなのですが、増えすぎると「地球」の表面温度も上がり、現在の状態は地球温暖化が問題となっているわけです。

人類の活動にともなう温室効果ガスの増加は、メタン、一酸化炭素、フロンなどもありますが、ダントツに多いのが二酸化炭素なので、環境問題の中心として着目されるようになりました。

 

図は、二酸化炭素濃度の変化を示したものですが、つねに増え続けるなかで、増加と減少をくり返していることが分かります。

植物の光合成が活発な、夏(Yの部分)に二酸化炭素濃度は下がり、冬(Xの部分)には上がることを示すものです。

 

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