中学受験の理科 地層の対比についての問題演習と解説【2】

 

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2021/07/15

この演習問題は、かならず以下の学習を終えてから取り組んでください。

地層の対比
中学受験の理科 地層の対比~この理解だけで受験対策は完ペキ!

 

 

【問題】

下の図は、ある地域で見られた地層のようすです。左図のW地点とX地点における、ボーリング調査の結果をまとめたのが、右図となります。

この地域では、地層が切れたり曲がったりしておらず、火山灰の層は1つしか見られません。また、地層は南北の方向にかたむいていることが分かっています。

なお、W-X間、X-Y間の距離は、ともに200メートルです。

 

 

(1)
Y地点で地表面に出ている地層は、何であると考えられますか。次のア~エから選んで、記号で答えてください。

  • ア 火山灰
  • イ ねん土
  • ウ 砂
  • エ 小石

(2)
Z地点で火山灰の地層が現れはじめるのは、地表面から何メートルほったところでしょうか。

 

解答と解説

【解答】

(1) エ

(2) 10メートル

 

【解説】

ボーリング調査による地層の対比で、守るべきルールは以下の2点です。

  1. すべて標高で考える。
  2. 東西と南北をべつべつに考える。

 

この地域で火山灰の層は1つしか見られないので、火山灰の層に着目します。まず、W地点とX地点から考えていきましょう。

W地点の地表面は標高200メートルで、火山灰の層(上の面)は地表面から25メートルの深さにありますから、火山灰の層がある位置(上の面)の標高は175メートル。これを左下図に記入しておきます。

 

X地点の地表面は標高180メートルで、この位置に火山灰の層(上の面)がありますから、左下図のX地点に記入するのは180メートル。

W-X間の200メートルで、地層は南方向に5メートル高くなっていることが分かります。ということは、さらに200メートル南にあるY地点では、X地点よりも5メートル高いはず。よって、火山灰の層(上の面)は標高185メートルです。

 

 

Y地点の地表面は標高170メートルですから、地表面は火山灰の層(上の面:標高185メートル)よりも15メートル下となります。

もちろん現在のY地点では、しん食によって地表面より上がなくなったので、昔あった火山灰の層を見ることはできません。

 

火山灰の層より下のようすは、X地点の調査結果で詳しく知ることができ、火山灰の層(上の面)よりも15メートル下は小石の層です。

ちなみに、火山灰の層よりも上のようすを問う問題であれば、W地点の調査結果を利用することになります。

 

 

最後はZ地点です。Z地点とX地点は東西の関係にあり、問題文から地層にかたむきはありません。つまり、Z地点における火山灰の層(上の面)は、X地点と同じ標高180メートルです。

 

 

Z地点の地表面は標高190メートルですから、地表面から10メートルほったところで、火山灰の層(上の面:標高180メートル)が現れはじめるはずです。

 

 

「地層の対比」に、もどりましょう。
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