中学受験の理科 植物分類についての問題演習と解説【2】
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2021/05/30
この演習問題は、かならず以下の学習を終えてから取り組んでください。この問題の答えを覚えるだけでは、本番でまったく役にたちません。
植物の覚え方
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植物分類
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【問題】
植物の特ちょうをもとにして、A~Gにグループ分けしました。
◎ 種子ができる
1 おばなとめばながある
(1) 子房がある
花びらは5枚で、ねもとがくっついている → A
(2) 子房がない
花びらがない → B
2 「1つの花」に、おしべとめしべがある
(1) 子房がある
ア 花びらがない → C
イ 花びらは4枚で、1枚づつはずせる → D
ウ 花びらは5枚
1) くっついている → E
2) 1枚づつはずせる → F
(2) 子房がない → G
グループA~Gに当てはまる植物の名前を、以下に示した①~⑦の記号で答えましょう。ただし、当てはまる植物がない場合は、「×」と答えてください。
- ① タンポポ
- ② モモ
- ③ トウモロコシ
- ④ キャベツ
- ⑤ アズキ
- ⑥ スイカ
- ⑦ イチョウ
解答と解説
【解答】
A ⑥(スイカ) B ⑦(イチョウ) C ③(トウモロコシ)
D ④(キャベツ) E ①(タンポポ) F ② (モモ)、⑤(アズキ)
G ×
【解説】
以下の植物名は、すべて覚えてください。覚え方は記事で解説しました。
1 被子植物
(1) 双子葉植物
① 離弁花
- アブラナ科:キャベツ、ダイコン、アブラナ、ナズナ
- バラ科:サクラ、バラ、モモ、リンゴ、イチゴ
- マメ科:インゲンマメ、エンドウ、ソラマメ、アズキ、シロツメクサ
② 合弁花
- キク科:キク、タンポポ、コスモス、ダリア、ヒメジョオン、ハルジオン
- ウリ科:ウリ、ヘチマ、キュウリ、カボチャ、スイカ、ユウガオ
- ツツジ科:ツツジ、サツキ
- ナス科:ナス、トマト、ピーマン、ジャガイモ
- ヒルガオ科:アサガオ、ヒルガオ、ヨルガオ、サツマイモ
(2) 単子葉植物
- イネ科:イネ、ムギ、トウモロコシ、ススキ、エノコログサ
- ユリ科:ユリ、チューリップ
- アヤメ科:アヤメ、ハナショウブ、カキツバタ
2 裸子植物 マツ・スギ・ヒノキ・イチョウ
グループ分けをした上図の項目ごとに、赤字の順番で解説していきます。
【a 種子ができる】
植物のふえ方には、種子によるものと胞子(ほうし)によるものがあり、この問題は、種子でふえる植物の分類です。
胞子(ほうし)でふえる植物としては、次のようなものがあります。
- シダ類:ワラビ、ゼンマイ、スギナなど
- コケ類:スギゴケ、ゼニゴケ、ミズゴケなど
- ソウ類:アオノリ、アサクサノリ、ワカメ、コンブなど
- 菌類(きんるい):マツタケ、シイタケ、アオカビなど
【b おばなとめばながある】
単性花の特ちょうです。7つのなかで単性花は「⑥ スイカ(ウリ科)」と「⑦ イチョウ(裸子植物)」です。
【c 子房がある】
⑥・⑦のうち、子房があるのは「⑥ スイカ(ウリ科)」で、「グループA」であることが分かります。ウリ科の花びらは5枚の合弁花で、ねもとがくっついています。
【d 子房がない】
被子植物は、胚珠(はいしゅ:受粉して種子になる部分)がめしべの子房に包まれていますが、裸子植物の花には子房がなく、胚珠がむき出しになっています。裸子植物の「⑦ イチョウ」は、「グループB」です。裸子植物は風媒花であり、花びらはありません。
【e 1つの花に、おしべとめしべがある】
両性花の特ちょうです。①~⑤を分類していきます。
【f 子房がある】
被子植物の両性花を、分類していきます。
【g 花びらがない】
花びらがないので、虫媒花ではありません。被子植物で虫媒花でないのは、「イネ科(風ばい花)」。よって、「③ トウモロコシ」は「グループC」です。
【h 花びらは4枚で、1枚づつはずせる】
被子植物の離弁花で、花びらの数が4枚ですから例外パターン。アブラナ科の「④ キャベツ」は、「グループD」となります。
【i 花びらは5枚】
花びらの数5枚は、基本パターンです。
【j くっついている】
被子植物のうち、花びらの数が基本パターンの合弁花は、キク科・ヒルガオ科・ナス科などです。この場合は、キク科の「① タンポポ」が「グループE」となります。
【k 1枚づつはずせる】
被子植物のうち、花びらの数が基本パターンの離弁花は、バラ科・マメ科などです。この場合は、「② モモ(バラ科)」と「⑤ アズキ(マメ科)」が「グループF」となります。
【l 子房がない】
被子植物の両性花で、子房のない植物はありません。よって、「×」です。
次の問題演習は、「植物分類3」です。
⇒ 中学受験の理科 植物分類についての問題演習と解説【3】
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