中学受験の理科 電流と電熱線~電流による発熱の問題演習と解説【3】

 

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2021/04/05

 

この演習問題は、かならず2つの学習を終えてから取りくんでください。

【電流と電気回路の基本】
中学受験の理科 電流と電気回路~この順番で学ぶと基本は完ペキ!

【電流と電熱線】
中学受験の理科 電流と電熱線~豆電球と置きかえて考えてみる!

 

 

【問題】

以下のような、A・B・Cという3種類のニクロム線があります。

  • ニクロム線A:長さ10cm、直径0.2mm
  • ニクロム線B:長さ20cm、直径0.2mm
  • ニクロム線C:長さ20cm、直径0.4mm

 

① ニクロム線A・B・Cを図2のようにつないだとき、A・B・Cを発熱量の多い順にならべましょう。

② このとき、ニクロム線A・B・Cの発熱量の比をもとめましょう。

 

 

解答と解説

【解答】

① A > B > C

② 25 : 8 : 2

 

【解説①】

抵抗は、ニクロム線の長さに比例し、太さ(断面積)に反比例します。

ここで注意が必要なのは「太さ(断面積)」という点で、ニクロム線の直径が2倍・3倍になれば、太さ(断面積)は4倍・9倍となるのです。

 

よって、ニクロム線Aの抵抗を「1」と考えると、ニクロム線B・Cの抵抗は、

【ニクロム線B】
「長さ2倍」で「直径は同じ」だから、「1」× 2 × 1 = 2

【ニクロム線C】
「長さ2倍」で「直径は2倍」だから、「1」× 2 × 4分の1 = 2分の1

となります。

 

図2では、「ニクロム線BとCの直列」と「ニクロム線A」が並列につながれており、それぞれの抵抗は、

  • ニクロム線BとCの直列:2 + 2分の1 = 2分の5
  • ニクロム線A:1

 

抵抗の小さいニクロム線Aは、電流が大きく発熱量も多くなります。

次に、ニクロム線BとCは直列つなぎですから電流は同じ、抵抗の大きいニクロム線Bのほうが発熱量は多いです。

 

よって、発熱量の多い順にならべると、「A > B > C」となります。

 

 

【解説②】

ニクロム線の発熱量は、「電流×電流×抵抗」に比例します。

①より、「ニクロム線A」と「ニクロム線BとCの直列」の抵抗の比は「1:2分の5」=「2:5」ですから、電流の比は「A:B:C」=「5:2:2」。各ニクロム線の抵抗の比は、「A:B:C」=「1:2:2分の1」です。

 

 

よって、各ニクロム線の発熱量の比は、「A:B:C」=「5×5×1:2×2×2:2×2×2分の1」=「25:8:2」となります。

 

 

「電流と電熱線」( ⇒ 中学受験の理科 電流と電熱線~豆電球と置きかえて考えてみる!)に、もどりましょう。

 

 

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