中学受験の理科~気体の発生や金属の燃焼で確認する化学計算問題の基本

                          

2021/02/12

 

化学の計算問題といえば、中心となるのは「中和」「溶解度」なのですが、どのテーマにおいても考え方の基本は比例計算です。

「中和」と「溶解度」については教材「理科の核心」で徹底的に解説しましたが、ここでは比例計算に慣れるため、「気体の発生」と「金属の燃焼」を取りあげてみます。

本格的な化学計算問題に移るための準備運動として、気軽に取りくんでみてくださいね。こんな感じの計算問題もあるんだ、と知っておくだけで充分でしょう。

 

 

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気体の発生に関する計算問題

計算問題を始める前に、気体の発生(酸素および二酸化炭素)における基本を確認しておきましょう。以下の記事を、ご覧ください。
中学受験の理科 気体の発生

 

 

この計算問題では、ある一定量の石灰石が待ちかまえていて、うすい塩酸を加えていきます。うすい塩酸の量が多いほど、発生する二酸化炭素も多くなりますが、やがて石灰石がなくなって気体の発生は止まるわけです。

グラフから、石灰石が残っているかぎり「うすい塩酸を加える量」と「発生する二酸化炭素」の関係は正比例であり、A点で石灰石がなくなったのだと分かります。

 

化学計算問題で最も重要なことは、最初につかまえる量です。「登場する物質」と「量」との関係をつかまえるわけですが、この計算問題で登場するのは「石灰石」「うすい塩酸」「二酸化炭素」の3つだけ。これら3者の量的な関係が分かるのはA点のみとなります。

たとえばグラフから、「うすい塩酸20cm3を加えて、二酸化炭素600cm3が発生する」ことは明らかですが、そのときに反応した石灰石の量は分かりません。

つまり、A点より前の部分では石灰石が残っているため、何gの石灰石が反応したのか分からないし、A点より後では塩酸が残っている状態なのです。

 

 

したがって、A点における、「石灰石8gと、うすい塩酸40cm3がちょうど反応して、二酸化炭素1200cm3が発生した。」をつかまえることになります。

つかまえてしまえば、あとは問題で与えられる量から比例計算で答えを求めるだけ。最初の問題では、「石灰石16g」と「うすい塩酸60cm3」が与えられています。

 

 

石灰石はつかまえた量の2倍、うすい塩酸は1.5倍ですから、さきになくなるのは塩酸(少ないほう)のはずですね。つまり二酸化炭素は、つかまえた量の1.5倍(1200×1.5=1800cm3)発生して、反応が止まることになります。

 

 

次の問題では、「石灰石3g」と「うすい塩酸20cm3」が与えられています。石灰石はつかまえた量の「8分の3倍」、うすい塩酸は「2分の1倍」ですから、さきになくなるのは少ない石灰石。したがって二酸化炭素は、つかまえた量の「8分の3倍」である450cm3(1200×8分の3)発生して、反応が止まります。

 

 

金属の燃焼に関する計算問題

 

金属が燃焼するというのは、イメージしにくいかもしれませんが、物は発火点より高い温度で酸素があれば燃えるので、金属も燃焼します。燃焼とは酸素と結びつくことですから、燃焼後は結びついた酸素の分だけ重くなるわけです。

グラフから、5gの鉄が燃焼すると、燃焼後(酸化鉄)は7gとなることが分かります。登場するのは、「鉄粉(燃焼前)」「鉄粉(燃焼後)」「酸素」の3つ。つまり、鉄粉5gに対して、2gの酸素が結びついたことになりますね。最初の問題では、これをつかまえておくわけです。

 

問題で与えられた量は、鉄粉10gですから、つかまえた量の2倍。つまり、「鉄粉(燃焼後)」も「結びついた酸素」も2倍になります。

「気体の発生」と違って、ここでは登場する「酸素」がなくなることを考える必要がありませんから、楽ですね。

なお、この問題では、「鉄粉(燃焼後)=酸化鉄」の量(答えは14g)が問われていることに注意してください。

 

 

次の問題は、銅粉です。グラフから、4gの銅が燃焼すると燃焼後は5gとなるので、1gの酸素と結びつくことが分かります。そして、与えられた量は、銅粉10gです。

この問題では、酸素の量(答えは2.5g)を問われていることに注意してください。

 

 

最後の問題は、同じ量の酸素と結びつく金属(燃焼前)の重さの比です。何が条件で、何を問われているのか、それさえ間違えなければ正解できますね。

鉄粉と銅粉で酸素の量を合わせると、「鉄粉(燃焼前):銅粉(燃焼前)」=「1:1.6」であることが分かります。

 

 

以上のように化学計算問題では、最初につかまえるべき量とは何なのか、それこそが最重要ポイントであることを忘れないでくださいね。

次はいよいよ、化学の基本固めである「ろうそくの燃焼」です。以下の記事を、ご覧ください。
中学受験の理科 ろうそくの燃焼~この理解で受験対策は完ペキ!

 

 

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