中学受験の理科~カロリー計算(熱量計算)は基本パターンがあります!

 

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2022/12/08

 

 

「水」と「熱量(カロリー)」と「温度変化」との関係は、次のようになります。

  • 1gの水の温度を1°C上げるのに必要な熱量を、「1カロリー」という。
  • 一定量の水に熱をあたえたとき、水の温度変化は、あたえた熱量に比例する。

ルールはとても単純なのですが、いざ問題を解くときに「?」となってしまうことがあります。カロリー計算(熱量計算)をするときには、基本パターンがあることを思い出してくださいね。

 

 

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カロリー計算(熱量計算)の前に・・・

 

まずは、加えた熱量(カロリー)と、「水の量」「上昇する温度」「熱を加える時間」との関係を整理してみます。

  

あたためかた(熱の加えかた)が一定の場合、

  • 同じ水の量であれば、「上昇する温度」は「熱を加える時間」に正比例する。
  • 同じ上昇温度なら、「熱を加える時間」は「水の量」に正比例する。
  • 同じ時間であれば、「上昇する温度」は「水の量」に反比例する。

  

となりますが、考えてしまうと頭が混乱するでしょうから、常識的に考えるほうが良さそうですね。

上の問題の場合、「ふっとうするまでの時間」を問われています。つまり、200gの水を75°C(100°C-25°C)だけ上昇する必要があるわけです。

  • 「水の量」は2倍だから、時間は長くかかるはず。よって、同じ温度上昇には、2倍の時間がかかるだろう。
  • 「上昇する温度」は「100分の75」だから、時間は短いはず。よって、同じ水の量なら、時間は「100分の75」だろう。

つまり、かかる時間は18分(12分×(200 / 100)×(75 / 100))となります。

  

  

カロリー計算(熱量計算)のパターン1

量(g)と温度(°C)の異なる水を混ぜる問題には、以下の2パターンがあることになります。

  • 水の量(g)が与えられていて、温度(°C)を問われる問題。
  • 温度(°C)が与えられていて、水の量(g)を問われる問題。

  

カロリー計算(熱量計算)のパターン1として、まず「水の量(g)が与えられている」場合を考えます。

  

  

解きかたとして、「面積図」や「てんびん図」を使う方法もあるようですが、熱量(カロリー)とは関係ない考えかたなので、オススメしません。「水が持つカロリー(熱量)」をイメージしながら、解くことを心がけましょう。

  

  

このパターンでは、0°Cを基準(水の温度は0°C~100°C)にして考えると分かりやすいでしょう。土地の高さを、標高(海水面が基準)で考えるのと同じですね。

水の量が与えられていますから、混ぜ合わせた水の量は300g(100g+200g)。混ぜ合わせた水が持つカロリー(熱量)は、12000カロリー(2000カロリー+10000カロリー)です。

よって、混ぜ合わせた水の温度は40°C(12000カロリー÷300g)となります。

  

水の量が与えられる問題として、次のような場合も考えられます。

  

  

この場合も水の量が与えられていますから、0°Cを基準にして考えます。

  

  

水の量が与えられていますから、混ぜ合わせた水の量は500g(200g+300g)。混ぜ合わせた水が持つカロリー(熱量)は、35000カロリー(500g×70°C)です。

つまり、300gの水が持っていたカロリー(熱量)は、27000カロリー(35000カロリー-8000カロリー)であったことが分かります。

よって、求める温度は、90°C(27000カロリー÷300g)です。

  

カロリー計算(熱量計算)のパターン2

カロリー計算(熱量計算)のパターン2は、温度(°C)が与えられていて、水の量(g)を問われる問題です。

  

  

この場合は、0°Cを基準にする考え方(下図)では、解きにくくなってしまいます。2つの水について、量・カロリーともに分からないからです。

もちろん、5°Cの水を□gとして、次の式を解くことができれば良いわけですが。

□g×5°C+100g×85°C=(□+100)g×25°C

  

  

このパターンでは、次のように考えると、楽に解くことができます。

「混ぜる前の水1が得た熱量=混ぜる前の水2が失った熱量」

  

  

85°Cの水100gは、85°Cから25°Cまで60°C下がったのですから、6000カロリー(100g×60°C)失ったことになります。その分だけ「?g」の水がカロリー(熱量)を得て、20°C(25°C-5°C)上がりました。

6000カロリーを得て20°Cだけ温度が上がる水の量とは、300g(6000カロリー÷20°C)です。

以上のように、パターン2では、見方を変えると複雑な式を解く必要はありませんね。

   

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