中学受験の理科 太陽の動きについての問題演習と解説【3】
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2021/05/22
この演習問題は、かならず「太陽の基本(⇒ 中学受験の理科 太陽の動き~これだけ習得すれば基本は完ペキ!)」の学習を終えてから取りくんでください。
【問題】
経度がほぼ等しい3都市(青森・仙台・銚子)と、緯度がほぼ等しい3都市(銚子・敦賀・松江)で、太陽の動きを調べました。
平らな地面に棒を垂直に立て、棒の影の長さが最も短くなったときの、「時刻」と「そのときの影の長さ」は次のようになります。
- 銚子:時刻 11時37分、影の長さ 10.9cm
- ①:時刻 11時53分、影の長さ 10.4cm
- ②:時刻 11時36分、影の長さ 13.3cm
- ③:時刻 11時38分、影の長さ 15.7cm
- ④:時刻 12時8分、影の長さ 10.7cm
①~④の都市名(青森・仙台・敦賀・松江)を答えましょう。
解答と解説
【解答】
① 敦賀
② 仙台
③ 青森
④ 松江
【解説】
この問題で測定しているのは、「棒の影が、最も短くなった時刻」と「棒の影が最も短くなったときの、影の長さ」。これらと「太陽の動き」とは、次のような関係にあります。
【棒の影が最も短い時刻】
1日のうちで最も影が短い時刻とは、太陽の高度が最も高い、つまり南中時刻。
【南中したときの影の長さ】
南中時の影が長いほど、太陽の南中高度は低い、つまり緯度が高い。
以上の視点から、問題で示された表を置きかえたのが下図です。各都市を、「南中時刻の早い順」「緯度の高い順」で整理しました。
さらに、この問題で採用された5都市(銚子、①、②、③、④)には、つぎのような特ちょうがあるはずです。
【経度が同じで、緯度の異なる3都市の特ちょう】
- 南中と真夜中の時刻は、すべて同じ。
- 緯度が高いほど、太陽の南中高度は低い。
【緯度が同じで、経度の異なる3都市の特ちょう】
- 日の出、南中、日の入り、真夜中の時刻は、すべて東の地点が早い。
- 太陽の南中高度は、すべて同じ。
まず、「経度が同じで、緯度の異なる3都市」(青森・仙台・銚子)を考えてみましょう。上図の表で「各地点の南中時刻は同じ」という条件から、「銚子・②・③」は同じ経度であることが分かります。これら3都市を、緯度の高い順にならべると、「③ > ② > 銚子」です(下図)。
よって、「③:青森、②:仙台」であることが分かります。
次に、「緯度が同じで、経度の異なる3都市」(銚子・敦賀・松江)を考えてみましょう。緯度が同じ3都市は、「銚子・①・④」。これら3都市を、南中時刻の早い順にならべると、「銚子 > ① > ④」です(下図)。
緯度が同じであれば、南中時刻は東の地点ほど早いので、「①:敦賀、④:松江」となります。
完全に解けなかった場合は、あらためて「太陽の基本(⇒ 中学受験の理科 太陽の動き~これだけ習得すれば基本は完ペキ!)」の学習にもどりましょう。
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