中学受験の理科 太陽の動きについての問題演習と解説【1】
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2021/05/22
この演習問題は、かならず「太陽の基本(⇒ 中学受験の理科 太陽の動き~これだけ習得すれば基本は完ペキ!)」の学習を終えてから取りくんでください。
【問題】
ある月の21日に、平らな地面に棒を立て、棒の影を観察しました。1時間ごとに棒の先の位置を確認して×印をつけてみると、図のようになりました。
(1) 図のア~エは、東西南北の方角を示しています。ア~エのうち、南の方角を示すのはどれでしょうか。記号で答えてください。
(2) 棒の影の先は、図のA・Bどちらの方向に動いたのでしょうか。記号で答えてください。
(3) この観測をしたのは何月でしょうか。次の①~④の記号で答えてください。
① 3月 ② 6月 ③ 9月 ④ 12月
解答と解説
【解答】
(1) エ
(2) B
(3) ②(6月)
【解説】
太陽の動きと、影との関係について、頭のなかを整理してから進めましょう。
- 太陽は毎日かならず南中 → そのとき影は北
- 南中した太陽の高度はもっとも高い → そのとき影はもっとも短い
- 太陽は東から西へ移動 → 影は西から東へ移動
(1)棒の影は、下図の赤色で示したときが最も短く、このとき太陽の高度は最も高い、つまり南中しています。太陽が南中したとき、影は北の方角にあるはずです。
よって、「イが北」であることが分かります。「イが北」なら「南はエ」となり、「東がウ」で「西はア」です。
(2) 太陽は東から西に移動しますから、逆に影は西(ア)から東(ウ)に動いていきます。よって、影の動く方向は「B」です。
(3) 影の動きを見ると、日中は北側(イの方向)にあり、その前後は南側(エの方向)となっています。影の動きが南北にまたがるのは、太陽の動きも南北にまたがっているからです。
1日のあいだで太陽の動きが南北にまたがるのは、① 3月(春分) ② 6月(夏至) ③ 9月(秋分) ④ 12月(冬至)のなかで選ぶのであれば、「② 6月」です。
なお、下図に「太陽の動き」と「日かげ曲線」を示しました。Aは冬至の日、Bは春分・秋分の日、Cが夏至の日です。
太陽高度を比べると「A(冬至の日) < B(春分・秋分の日) < C(夏至の日)」ですから、影の長さは「A(冬至の日) > B(春分・秋分の日) > C(夏至の日)」。
C(夏至の日)の太陽は、朝夕が北側で、日中は南側。そのため、日かげは朝夕が南側で、日中は北側。A(冬至の日)およびB(春分・秋分の日)の太陽は、1日じゅう南側のため、日かげは常に北側にあることを確認しましょう。
以上は覚えることでなく、立体空間の中で太陽が動くイメージをつかむのが重要であることを忘れないでください。
次の問題演習は、「太陽の動き2」です。
⇒ 中学受験の理科 太陽の動きについての問題演習と解説【2】
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