中学受験の理科 ばね~2本のばね(直列)がつりあう問題演習と解説

 

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2021/05/06

 

この演習問題は、かならず「ばねの基本(⇒ 中学受験の理科 ばね~これだけ習得しておけば基本は完ペキ!)」の学習を終えてから取りくんでください。

 

【問題】

同じ長さ(20cm)のばねA・Bがあり、10gのおもりをつるすと、ばねAは2cm、ばねBは3cmのびます。

次の場合、ばねAとBはそれぞれ何cmとなるでしょうか。使用しているおもりは、すべて50gで、ばねの重さやおもりの大きさは考えません。

 

① ばねAとBを直列につなげ、下に50gのおもりをつるした。

② ばねAとBを直列につなげ、ばねAとBのあいだ、および下に50gのおもりをつるした。

③ ばねAとBを直列につなげ、ばねAとBのあいだに50gのおもりをつなげた。直列のばねを垂直につるして、長さ90cmの状態で上下を固定した。

④ ばねAとBを直列につなげ、ばねAとBのあいだに50gのおもりをつなげた。直列のばねを水平にして、長さ60cmの状態で左右を固定した。

 

解答と解説

【解答】

① ばねA:30cm ばねB:35cm

② ばねA:40cm ばねB:35cm

③ ばねA:46cm ばねB:44cm

④ ばねA:28cm ばねB:32cm

 

【解説】

① ばねA・Bともに、50gの力が加えられています。

ばねAは10gの力で2cmのびるから、50gの力による「のび」は10cm。長さは、20cm+10cm=30cm。

ばねBは10gの力で3cmのびるから、50gの力による「のび」は15cm。長さは、20cm+15cm=35cm。

「のび」ではなく、「長さ」を問われているので、注意してください。

 

② ばねAに100g、ばねBに50gの力が加えられています。

ばねAは10gの力で2cmのびるから、100gの力による「のび」は20cm。長さは、20cm+20cm=40cm。

ばねBは10gの力で3cmのびるから、50gの力による「のび」は15cm。長さは、20cm+15cm=35cm。

 

③ 「ばねが2つある場合の視点(その1)」を使う問題です。

 

 

まずは、ばねAとB(直列)の上下を固定する前の状態から考えてみましょう。上図の左で示したように、ばねAには50gの力が加えられているので「のび」は10cm、ばねAの長さは30cmです。ばねBに力は加えられませんから、長さは20cm。ばねA・Bの長さは、合計で50cmとなります。

それを上下から固定することによって、さらに40cmのびました(上図の右)。つまり、ばねAとBが引きあうことによって、ともに「同じ力」が追加され、合計で40cmのびたことになります。

 

ばねAは10gの力で2cm、ばねBは10gの力で3cmのびるので、「同じ力」による「のびの比率=2:3」のはずです。「のび」の合計が40cmですから、各ばねの「のび」は「A=16cm B=24cm」。これは追加の「のび」であることに、くれぐれも注意してください。

よって、ばねAの長さ=20cm+10cm+16cm=46cm。ばねBの長さ=20cm+24cm=44cmとなります。

 

④ 下図の左で示したように、おもりの重さは下向きであり、ばねがのびるための力(水平の方向)とは関係ありません。よって、この問題は下図の右として考えても良いことになります。

 

 

この問題も、「ばねが2つある場合の視点(その1)」を使います。ばねAとBは、同じ力で引きあっているからじっとしているわけです。

ばねAは10gの力で2cm、ばねBは10gの力で3cmのびるので、同じ力による「のびの比率=2:3」。「のび」の合計は20cm(ばねA・Bのもとの長さは40cm)ですから、各ばねの「のび」は「A=8cm B=12cm」。

よって、ばねAの長さ=20cm+8cm=28cm。ばねBの長さ=20cm+12cm=32cmとなります。

 

 

「ばねの基本」にもどりましょう。
中学受験の理科 ばね~これだけ習得しておけば基本は完ペキ!

 

 

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