中学受験の理科 人体の血液循環~この順番で理解して基本は完ペキ!
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2023/06/12
上の問題に取り組む前に、必要となる知識を整理しておきます。そもそも、血液の役割とは何ですか? 以下の記事を確認してから、次に進んでください。
⇒ 中学受験の理科 血液循環~血液は何のためにあるのでしょう?
まず最初に、血液と血管の名前に注意しましょう。 血液の名前を決めるのは、血液に含まれる成分。
全身の細胞は24時間365日、酸素と栄養を材料にして生きるためのエネルギーを作っています。
だから生きているかぎり、血液中の酸素と栄養は減り続けるのです。逆に、二酸化炭素は増え続けます。
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血液循環の問題:必要な知識
酸素が多くて二酸化炭素の少ない血液が、「動脈血」です。逆に酸素が少なくなって、二酸化炭素の増えた血液が「静脈血」。
一方、血管の名前は、心臓を中心にして決まります。心臓から血液が出ていく血管は動脈で、心臓に血液がもどる血管は静脈です。
血液と血管の名前は、異なる考え方で決定しています。だから、「動脈」という血管の中を「動脈血」が流れているとは限りません。
「静脈」という血管の中を「静脈血」が流れているとも限らないのです。
具体的に見てみましょう。全身から心臓に戻ってきた血液は、酸素が少なく二酸化炭素が多い「静脈血」です。全身に血液を送る前に、血液をきれいにしなければなりません。
つまり、体に不必要な血液中の二酸化炭素を取り除いて、不足している酸素を血液に補給する必要があります。
この働きをするのは肺ですから、いったん心臓から肺に血液を送ることになります。
肺で「きれい」になった血液は心臓にもどり、そして心臓から全身に向けて、新鮮な血液が送られます。この流れの中で、血液と血管との関係を見てみましょう。
心臓に戻ってきた血液は「静脈血」で、すぐに肺に送られます。肺に送られるという事は、心臓から出ていく血管ですから「動脈」です。「動脈」の中を「静脈血」が流れている事になります。
肺から戻る血液は、新鮮な「動脈血」です。肺から心臓に戻ってくる血管は「静脈」です。「静脈」の中を「動脈血」が流れています。
このような入れちがいは、心臓と肺との間だけで起こる事です。
本番までの限られた時間を、もっと効率よく使いましょう! 以下の記事を、ご覧ください。
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血液循環の問題:解答と解説
心臓と肺との間では血液を直接やり取りするため、双方向(専用)の道があります。図に双方向(専用)の道があれば、心臓と肺です。
肺は心臓とだけ血液をやり取りし、心臓は全身と血液をやり取りしているので、Bが心臓でAが肺。
生物(動物・植物)は24時間365日、酸素と栄養を必要とします。寝ていても呼吸はするのに食べなくても良いのは、かん臓が働いているからです。
かん臓が栄養をたくわえておいて、血液中の栄養が足りなくなると追加してくれるのです。
栄養を吸収するのは小腸でした。だから、小腸から出発する血液は、すべて「かん臓」へと向かう必要があります。
つまり、「かん臓」と「小腸」の間には、一方通行の道があるわけです。
「かん臓」からは、心臓にもどる道があります。でも、「小腸」から心臓にもどる道はなく、「かん臓」に向かう一本道のみです。
だから、Cが「かん臓」で、Dが「小腸」。
さらに、D(小腸)のまわりの血管のようすから、B・C・D・Eの上側にある血管が動脈(心臓から血液が送られてくる)で、下側にある血管が心臓にもどる静脈である事も分かります。
また、a地点の血管が肺動脈で、その上側にある血管が肺静脈です。
残った臓器は「じん臓」ですから、Eは「じん臓」。
a地点(肺動脈)は血液が肺で新鮮になる直前ですから、血液中の酸素が最も少なく二酸化炭素が多い所です。
b地点は血液が肺で新鮮になった直後なので、血液中の酸素が最も多く二酸化炭素が少ない所です。
栄養を吸収するのは小腸なので、食後の栄養分が最も多い所はc地点となります。
血液中の栄養分が少なくなると、おなかがすきます。
このとき血液に栄養分を補給するのは「かん臓」なので、おなかがすいた時に栄養分が最も多い所はd地点です。
体にとって不要である二酸化炭素を、体の外に出す役割をするのは「肺」でした。二酸化炭素以外の不要物を取り除くのは、「じん臓」です。
二酸化炭素以外の不要物が最も少ない所は、e地点となります。
心臓には、右心房・右心室・左心房・左心室と4つの部屋があります。これらのうち、全身に血液を送り出すのは左心室です。
全身の血管の中を血液が絶えず流れているのは、ひたすら左心室がポンプとして動き続けているからです。他よりも強い力がかかるので、最もかべが厚いのも左心室となります。
仕上げとして、問題演習に取りくんでみましょう。
【問題演習:人体の血液循環(基本編)】
⇒ 中学受験の理科 人体の血液循環についての問題演習と解説【基本編】
【問題演習:人体の消化と血液循環(応用編)】
⇒ 中学受験の理科 人体の消化と血液循環~問題演習と解説【応用編】
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