中学受験の理科 水溶液の性質についての問題演習と解説【2】
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2021/05/27
この演習問題は、かならず「水溶液の基本(⇒ 中学受験の理科 水溶液の覚え方~これだけで受験対策は完ペキ!)」の学習を終えてから取りくんでください。
【問題】
水溶液の入った試験管①~⑤には、次のどれかが入っています。
- 塩酸
- 水酸化ナトリウム水溶液
- 石灰水
- 炭酸水
- 食塩水
- 砂糖水
- アンモニア水
- アルコール水
①~⑤の水溶液を調べるために実験をおこない、次のような結果となりました。
【実験1】
①~⑤に赤色リトマス紙をつけると、②・④・⑤だけ青色になった。
【実験2】
①~⑤を蒸発皿に入れて加熱すると、①・②・⑤は白い固体が残った。さらに過熱を続けても、変化はなかった。
【実験3】
③・④は、においがした。
【実験4】
①~⑤に息をふき入れると、⑤だけ白くにごった。
【実験5】
①~⑤にBTB液を入れると、①だけは緑色のままだった。
①~⑤の水溶液は、それぞれ何でしょうか?
解答と解説
【解答】
① 食塩水
② 水酸化ナトリウム水溶液
③ 塩酸
④ アンモニア水
⑤ 石灰水
【解説】
水溶液の性質によって試験管の中身を決定する問題は、次の手順で行います。
- 実験結果を整理して、表にまとめる。
- 試験管ごとに実験結果を一覧して、何の水溶液か決定する。
【実験1】
液性: ① 中性または酸性 ② アルカリ性 ③ 中性または酸性 ④ アルカリ性 ⑤ アルカリ性
【実験2】
加熱: ① 白 ② 白 ③ 何も残らない ④ 何も残らない ⑤ 白
【実験3】
におい: ① なし ② なし ③ あり ④ あり ⑤ なし
【実験4】
息を混ぜる: ① 変化なし ② 変化なし ③ 変化なし ④ 変化なし ⑤ 白くにごる
【実験5】
液性:① 中性 ② 酸性またはアルカリ性 ③ 酸性またはアルカリ性 ④ 酸性またはアルカリ性 ⑤ 酸性またはアルカリ性
以上の実験結果を表にまとめると、下図のようになります。
次に、試験管ごとに実験結果を一覧して、何の水溶液かを決定します。実験1と実験5は、ともに液性を知るための実験であるため、採用するのは2つの実験で共通する液性です。
【試験管①】
中性でにおいがなく、加熱すると白い固体が残り、息をふき入れても変化がないのは「食塩水」です。
【試験管②】
アルカリ性でにおいがなく、加熱すると白い固体が残り、息をふき入れても変化がないのは「水酸化ナトリウム水溶液」です。
【試験管③】
酸性でにおいがあり、加熱して何も残らず、息をふき入れても変化がないのは「塩酸」です。
【試験管④】
アルカリ性でにおいがあり、加熱して何も残らず、息をふき入れても変化がないのは「アンモニア水」です。
【試験管⑤】
アルカリ性でにおいがなく、加熱すると白い固体が残り、息をふき入れると白くにごるのは「石灰水」です。
次の問題演習は、「水溶液3」です。
⇒ 中学受験の理科 水溶液の性質についての問題演習と解説【3】
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