中学受験の理科 電流とモーター~電磁石の基本を理解すれば簡単!

 

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2023/07/21

モーターを苦手と思う人は、たった1つのことさえ知ってしまえば目からウロコが落ちるはずです。

たった1つとは、「目くらましにあっているだけ」だということです。じつは「電流と電磁石」の基本中の基本さえ理解していれば、全く同じ考え方でモーターはスッキリするのです。

 

当然のことながら、モーターは必ず「電流と電磁石」の基本を理解してから進めてください。そうでなければ絶対に分からないはずです。

といっても知っているべき事は、「電流の向き」と「電磁石のN・S極」との関係だけです。右手を使えば5秒以内に答えが出るのですから、あまりに簡単すぎます。

 

というわけで、まず「電流と電磁石~これだけの習得で基本は完ペキ!」を完全に理解してください。以下のリンクから、どうぞ。
⇒ 中学受験の理科 電流と電磁石~これだけの習得で基本は完ペキ!  

 

 

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電流とモーターと電磁石の関係が、分かりにくくなる理由とは?

 

「目くらましにあっている」理由は、モーターの回転する部分が下図のような構造になっているからです。見た瞬間に、モーターは複雑そうに思えてしまいます。

でも本当は簡単だから、「目くらましにあっているだけ」なのです。

 

 

モーターの中にコイルがあり、「コイルの左端につながるA」は黒い部分と、「右端につながるB」は白い部分と接しています。

黒と白の部分は電流を通し、アミカケ部分は電流を通しません。「黒・白・アミカケ部分」を含めた丸い部分によって、コイルの全体は見えない状態です。

 

「コイルの両端につながる導線」が、真ん中に集まっているという「目くらまし」なのです。回転の仕組みとして「コイルの両端につながる導線」を真ん中に集めているので、電流の通り道も分かりにくくなってしまいます。

くり返しますが、まん中の丸い部分には電流を通す部分(黒と白)と通さない部分(アミカケ部分)があることを忘れないでください。

 

下図の2つはコイルだけ見れば全く同じもので、「コイルの両端につながる導線」が真ん中に集まっているか、いないかの違いだけです。

AとBが電池のプラスとマイナスにつながれば電流が流れて電磁石になるし、つながらなければ電流は流れず電磁石にもなりません。

 

 

電流が流れると、モーターのコイルは電磁石になる!

次にモーターの全体図は、下図のように示されます。複雑に見えるかもしれませんが注意するのは、「コイルに電流が流れるのか、流れないのか」だけです。

「コイルの両端につながる導線」と「電池のプラス・マイナスにつながる導線」が、つながっているのか、いないのか。

 

 

上図をよく見ると、「コイルの左端につながるA」は電池のプラスにつながり、「コイルの右端につながるB」は電池のマイナスにつながっています。

なぜならばAが接している「黒い部分」も、Bが接している「白い部分」も、ともに電流を通すので、電気回路(電流の通り道)が完成しているからです。

 

上図は、モーターのコイルに電流が流れて電磁石になっている状態であることを、理解できるでしょうか。

そうでないならば、完全に理解するまで、決して次に進まないことです。遠い道のりではありませんから、安心してください。ここさえ通り過ぎたら、ほとんど終わったのと同じですから。

 

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電流とモーターと電磁石の関係が、簡単に分かる!

先ほどの図はモーターらしく表現するために複雑ですが、まったく同じ様子を簡単に示すと下図のようになります。

モーターのコイルに電流が流れて、電磁石になっている状態です。

 

 

「電流と電磁石」の基本で学習したように、まず電流の向きを図に書き込みます。

これは、受験本番の当日も必ず行ってください。電流の向きは下図のようになり、電磁石のN・S極は右手を使って5秒以内に分かります。

 

 

いよいよ、最終コーナーです。モーターの中では下図のように、コイルを永久磁石ではさんだ状態になっています。この状態から始まったと考えて、順に変化を見ていきましょう。

最初の状態では、電流が流れて電磁石になっています。「S極とS極」「N極とN極」が反発しあって黄色の矢印方向に力がはたらき、時計まわりの回転運動が始まります。

 

 

しばらく回転すると、下図のような状態になります。電池のプラスとマイナスにつながった導線は、電流を通さない部分に接しています。

回路(電流の通り道)は完成していませんから電流は流れず、コイルは電磁石でない状態です。

何も力のはたらかない状態ですが、いきなりピタッと止まるわけでなく、それまでの勢いによって回転は続きます。

 

 

さらに回転すると、下図のような状態になります。電池につながる導線は電流を通す部分と接していますから、ふたたび電流が流れて電磁石になります。

電流の向きを書き込んで右手を使って確認すると、電磁石のN・S極は図のようになります。

ふたたび「S極とS極」「N極とN極」が反発しあって、黄色の矢印方向に力がはたらき、時計まわりの回転運動は加速されます。

 

 

以上のように、「電流が流れる、流れない」のくりかえしによって「電磁石になる、ならない」をくりかえし、結果的に「回転を加速する、しない」をくりかえすのがモーターなのです。

さらに、ここまでの説明で気がついたかもしれませんが、図を見ながらやっていることは、たった2つのことを確認しているだけです。

  1.  コイルに電流が流れるのか、流れないのか。
  2.  コイルに電流が流れる場合、その向きはどちら方向なのか。

 

たった、それだけです。電磁石というのは、N極とS極しかありませんから、目をつぶって答えても、2回に1回は正解してしまいます。

図の複雑さなど、正解とは何も関係ない「目くらまし」です。

ただ単純に、コイルに流れる電流の向きだけ確認してください。すると右手を使って、自動的にN・S極は決定してしまうのです。

 

 

仕上げとして、問題演習に取りくんでみましょう。

【問題演習:モーターの問題演習と解説1】
中学受験の理科 電流とモーター~電流が流れるコイルの問題演習【1】

 

 

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