中学受験の理科 人体の血液循環~この順番で理解して基本は完ペキ!

 

ユーチューブによるワンポイント・レッスンを行っております。重要ポイントを1テーマ2分で解説するものです。次々と公開していきますので、チャンネル登録をお願いします。
ユーチューブによるワンポイント・レッスン

 

△上のリンクをクリック△

 

                          

2023/06/12

 

上の問題に取り組む前に、必要となる知識を整理しておきます。そもそも、血液の役割とは何ですか? 以下の記事を確認してから、次に進んでください。
中学受験の理科 血液循環~血液は何のためにあるのでしょう?

 

まず最初に、血液と血管の名前に注意しましょう。 血液の名前を決めるのは、血液に含まれる成分。

全身の細胞は24時間365日、酸素と栄養を材料にして生きるためのエネルギーを作っています。

だから生きているかぎり、血液中の酸素と栄養は減り続けるのです。逆に、二酸化炭素は増え続けます。

 

 

本番までに与えられた時間の量は同じなのに、なぜ生徒によって結果が違うのか。それは、時間の使いかたが異なるからです。どうせなら近道で確実に効率よく合格に向かって進んでいきましょう! くわしくは、以下からどうぞ。
中学受験 理科 偏差値アップの勉強法

 

 

 

血液循環の問題:必要な知識

 

酸素が多くて二酸化炭素の少ない血液が、「動脈血」です。逆に酸素が少なくなって、二酸化炭素の増えた血液が「静脈血」

一方、血管の名前は、心臓を中心にして決まります。心臓から血液が出ていく血管は動脈で、心臓に血液がもどる血管は静脈です。

 

血液と血管の名前は、異なる考え方で決定しています。だから、「動脈」という血管の中を「動脈血」が流れているとは限りません。

「静脈」という血管の中を「静脈血」が流れているとも限らないのです。

 

具体的に見てみましょう。全身から心臓に戻ってきた血液は、酸素が少なく二酸化炭素が多い「静脈血」です。全身に血液を送る前に、血液をきれいにしなければなりません。

つまり、体に不必要な血液中の二酸化炭素を取り除いて、不足している酸素を血液に補給する必要があります。

 

この働きをするのは肺ですから、いったん心臓から肺に血液を送ることになります。

肺で「きれい」になった血液は心臓にもどり、そして心臓から全身に向けて、新鮮な血液が送られます。この流れの中で、血液と血管との関係を見てみましょう。

 

心臓に戻ってきた血液は「静脈血」で、すぐに肺に送られます。肺に送られるという事は、心臓から出ていく血管ですから「動脈」です。「動脈」の中を「静脈血」が流れている事になります。

肺から戻る血液は、新鮮な「動脈血」です。肺から心臓に戻ってくる血管は「静脈」です。「静脈」の中を「動脈血」が流れています。

 

このような入れちがいは、心臓と肺との間だけで起こる事です。

 

本番までの限られた時間を、もっと効率よく使いましょう! 以下の記事を、ご覧ください。
中学受験 理科 偏差値アップの勉強法

 

血液循環の問題:解答と解説

 

 

心臓と肺との間では血液を直接やり取りするため、双方向(専用)の道があります。図に双方向(専用)の道があれば、心臓と肺です。

肺は心臓とだけ血液をやり取りし、心臓は全身と血液をやり取りしているので、Bが心臓でAが肺。

 

生物(動物・植物)は24時間365日、酸素と栄養を必要とします。寝ていても呼吸はするのに食べなくても良いのは、かん臓が働いているからです。

かん臓が栄養をたくわえておいて、血液中の栄養が足りなくなると追加してくれるのです。

 

栄養を吸収するのは小腸でした。だから、小腸から出発する血液は、すべて「かん臓」へと向かう必要があります。

つまり、「かん臓」と「小腸」の間には、一方通行の道があるわけです。

 

「かん臓」からは、心臓にもどる道があります。でも、「小腸」から心臓にもどる道はなく、「かん臓」に向かう一本道のみです。

だから、Cが「かん臓」で、Dが「小腸」。

 

さらに、D(小腸)のまわりの血管のようすから、B・C・D・Eの上側にある血管が動脈(心臓から血液が送られてくる)で、下側にある血管が心臓にもどる静脈である事も分かります。

また、a地点の血管が肺動脈で、その上側にある血管が肺静脈です。

 

残った臓器は「じん臓」ですから、Eは「じん臓」。

a地点(肺動脈)は血液が肺で新鮮になる直前ですから、血液中の酸素が最も少なく二酸化炭素が多い所です。

 

b地点は血液が肺で新鮮になった直後なので、血液中の酸素が最も多く二酸化炭素が少ない所です。

栄養を吸収するのは小腸なので、食後の栄養分が最も多い所はc地点となります。

 

血液中の栄養分が少なくなると、おなかがすきます。

このとき血液に栄養分を補給するのは「かん臓」なので、おなかがすいた時に栄養分が最も多い所はd地点です。

 

体にとって不要である二酸化炭素を、体の外に出す役割をするのは「肺」でした。二酸化炭素以外の不要物を取り除くのは、「じん臓」です。

二酸化炭素以外の不要物が最も少ない所は、e地点となります。

 

心臓には、右心房・右心室・左心房・左心室と4つの部屋があります。これらのうち、全身に血液を送り出すのは左心室です。

全身の血管の中を血液が絶えず流れているのは、ひたすら左心室がポンプとして動き続けているからです。他よりも強い力がかかるので、最もかべが厚いのも左心室となります。

 

 

仕上げとして、問題演習に取りくんでみましょう。

【問題演習:人体の血液循環(基本編)】
中学受験の理科 人体の血液循環についての問題演習と解説【基本編】

【問題演習:人体の消化と血液循環(応用編)】
中学受験の理科 人体の消化と血液循環~問題演習と解説【応用編】

 

 

2020年10月の赤本・2021年11月の青本に続き、2022年12月エール出版社から、全国の書店で偏差値アップの決定版ついに公開!

くわしくは、以下の記事をご覧ください。
中学受験 理科 偏差値アップの勉強法

 

 

 

スポンサーリンク

スポンサーリンク